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久米 民和; 武久 正昭
Agricultural and Biological Chemistry, 47(4), p.889 - 890, 1983/00
アルギン酸ソーダおよびカラギーナンを照射した場合の粘度、表面電荷および凝集剤としての効果における変化について検討した。アルギン酸ソーダおよびカラギーナン粉末に完全殺菌線量である50Mradまでの照射を行うと、著しい粘度低下が認められ、とくにカラギーナンの粘度低下が著しかった。表面電荷は照射に対して安定であり、50Mradの高線量照射しても10数%の表面電荷が低下したにすぎなかった。一方、10Mradおよび50Mrad照射したアルギン酸ソーダおよびカラギーナンでは、清酒のオリ下げ促進効果が認められた。これらの結果から、放射線殺菌法は増粘剤やゲル化剤としての多糖類に用いることはできないが、吸着剤や凝集剤には適用できると考えられた。さらに、高線量照射による凝集剤としての改質が可能であった。